NPO法人ルカ子ども発達支援ルーム・児童発達支援事業所「そらのとり」

NPO法人ルカ子ども発達支援ルーム・児童発達支援事業所「そらのとり」のブログです

「そらのとり」の職員たち

「そらのとり」の活動を視察しました。そして、本当によい職員さんたちに恵まれたとおもいました。

 

発達支援の活動の「質」というものは、なかなか言葉で言い表すことができないものだと思っています。「着席できなかった子どもが席に座れるようになった」とか「言葉が出ない子が言葉を話すようになった」とか。目に見える成果を追求しすぎると、焦りが生まれてしまいます。そして、ただ単に親の満足感を満たすだけの、子どもに無理をさせるような活動になってしまっては、本末転倒と言うしかありません。

 

しかし、子どもに楽しい遊びだけを提供して、言いなりになっているだけでも、それはそれで、よい支援とはいえないと思います。支援をすることで、子どもの活動の幅が広がっていく必要があります。そのためには、子どもにも、少しは我慢してもらいながら、「折り合ったり気持ちを切り替えたり」を覚えてもらう場面も、どうしても出てきてしまいます。

 

今日、ある子どもの様子について、ある職員さんとお話しをしていて、その子が最近、すこし「怒り」の感情を表現するようになってきたと思う、と聞きました。そしてそれを、本人の成長と捉えて下さっていると分かりました。そのお子さんは、あまり分かりやすく感情を表現するタイプではなかったので、この変化は、とても微妙ものだったと思います。そういう変化にしっかり気づきながら取り組んでいるからこそ、有効な発達支援ができているんだろうな、と思いました。

 

なぜって、まだ、言葉でのコミュニケーションができない子どもたちを、新しい活動にチャレンジさせようとしているときに、子ども感じている「ストレス」の強さを見極めることって、とても大切なことだからです。だからこそ、ほどよい刺激の程度を保ちながら、成長に直結する活動を提供できるのです。

 

それもそのはずで、「そらのとり」には、これまでもずっと発達支援の現場で活躍してきた経験のある職員たちがたくさん集結してくれました。この職員たちが、日々、悩んだり話し会ったりしながら、ますますよい事業所として成長できるように取り組んでいます。

 

監修医のおしごとは、この現場の良い働きの様子をなんとか言葉に変換してお伝えすることではないか、と改めて感じました。至らない面も多々ありますが、引き続き応援よろしくお願い申し上げます!